父の農業を受け継ぎ
自分らしいスタイルを
厚木市戸田 小菅 稔久さん
相川地区の約90アールの圃場で、水稲をはじめ、イチゴの施設栽培やオクラやナスなどの露地野菜を栽培しています。
父の後を継ぎ農業の道へ
2019年3月に会社を退職し、本格的に農業への道を歩み始めた小菅さん。現在、水稲や露地野菜をはじめ、ハウスではイチゴの「さちのか」と「とちおとめ」、「こいみのり」の3品種を栽培しています。
7年前に父の辰夫さんが他界し、ハウスに残されたイチゴ苗を守っていこうと、当初は会社勤めの稔久さんの代わりに、妻の辰代さんが栽培を受け継ぎました。 農業本や生産者、JA職員から知識・技術を学びながら、父の育てたイチゴの味を存続させようと努力を重ね、2017年から夢未市やグリーンセンター、相川農産物直売所に出荷しています。
栽培面でさまざまな工夫を凝らす
ハウスでは、屋根に散水装置を取り付け、夏場の高温対策を行うほか、点滴チューブを使ったかん水方法を実践。労力や労働時間の削減に加え、炭疽病などの病害対策にもつながっています。 畑では、ハクビシンによる食害から作物を守るため、防獣ネットを張るほか、周囲にバンカー作物となるソルゴーを植えることで、天敵となる益虫を利用したアブラムシなどの害虫防除に役立てています。
小菅さんは「父の農業を繋いでくれた妻や地域の先輩達からのアドバイスを取り入れ、試行錯誤を続けながら栽培に励んでいる。今後も、多くの人に農産物を届けられるよう、天候に応じた対策や病気などにも気を付けて栽培を行っていきたい」と話します。