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ラッキョウ
(ヒガンバナ科ネギ属)

野菜研究家、土壌医 藤巻久志
もの知り百科
 ラッキョウは中国原産で、日本には平安時代に伝わり、食用ではなくもっぱら薬用に利用されました。仏教ではラッキョウ、ニンニク、ニラ、ネギ、ノビルの辛みや臭いの強い野菜は五辛(五葷=ごくん)といって、情欲や憤怒を促すとして、肉や酒とともに口にすることは禁じられていました。
 ラッキョウは漢字では「辣韭」と書き、「辣」は辛い、「韭」はニラを意味します。ネギ属の辛みや臭いの成分は硫化アリルで、新陳代謝を高め、がんや血栓症の予防、免疫力の向上、肥満解消などに期待されています。甘酢漬けのラッキョウがカレーライスに添えられるようになったのも、硫化アリルが消化を助け、ポークカレーの場合は豚肉に含まれるビタミンB1の吸収に役立つからだといわれています。
 ラッキョウはユリ科に分類されていましたが、DNAが決める新分類ではヒガンバナ科になりました。秋に咲く桃色の花は、ユリよりもヒガンバナの花に似ています。ラッキョウの多くは花が咲いても種子が採れないので球根で増やします。晩夏に種球を植え付けると、初冬に10個以上に分球し、翌年の初夏に収穫期を迎えます。
 ラッキョウは生食もできます。刻んでかつお節としょうゆをかけても美味です。葉ざや部を軟白して食べられるように若取りしたものが、「エシャロット」や「エシャレット」という名で流通しています。本来の「エシャロット(英名・シャロット)」はフランス料理に欠かせない小球のタマネギです。
 近年人気なのは沖縄県の「島ラッキョウ」です。沖縄県は亜熱帯(年平均気温が18度以上の地域)なので、旬は2~4月です。沖縄県民と観光客しか食べられない珍味でしたが、通販でも取り寄せられるようになりました。一般のラッキョウよりも小さく、塩漬けや天ぷらなどにして食べます。ぴりっとした香味が強く、泡盛にぴったりなさかなです。
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