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果菜類の定植方法と病害虫防除について

 4月から5月にかけて、夢未市やグリーンセンターでは夏野菜苗が販売されます。今回は、夏野菜に多い果菜類の定植方法と、基本的な病害虫防除の方法をご紹介します。

定植のタイミング

 JAあつぎで販売している野菜苗の多くは、管内の生産者がハウスで育てたものです。温度管理された環境で育ったため、購入してすぐに植えると、昼夜の温度差や定植のストレスで苗がダメージを受けてしまう可能性があります。3日程度、軒下などで外気温に慣れさせてから植えましょう。管内では、5月初旬まで遅霜が降りることがあるので、防寒対策をしない場合は、5月中旬以降の定植がおすすめです。

果菜類の定植方法

 日当たりと排水性の良い場所を選び、よく晴れた午前中に定植します。あらかじめ植え穴にたっぷりかん水しておきましょう。また、植えたばかりの苗は茎が柔らかいため、1株ごとに支柱を立て、茎が曲がらないよう緩めに支柱に結束しましょう。

株元が少し盛り上がる程度に植える。土のかけすぎや深植えは避ける。

誘引する箇所は花房の近くを避ける。支柱と8の字に縛り、ゆとりを持たせる。

病害虫防除の基本

 定植直後の野菜苗は病害虫に弱く、被害を受けると収穫時期に大きく影響します。以下のポイントを参考に防除を行いましょう。

  1. 害虫の発生・増殖源となるため、雑草の除草を徹底する。
  2. 株間を広くとって、日当たりと風通しを良くする。
  3. 防虫ネットなどで害虫の侵入を防ぐ。
  4. 被害の早期発見に努め、適期に農薬を散布する。また、害虫の薬剤に対する抵抗性を発達させないために、定期的に異なる系統の農薬に変更する。
「トマト黄化葉巻病」に注意

 夏野菜の代表であるトマトに甚大な被害をもたらす「トマト黄化葉巻病」のまん延が懸念されています。黄化葉巻病は、タバココナジラミにより媒介されるウイルス病で、一度罹病すると治療できる薬剤はありません。県の調査によると、トマトのハウス栽培におけるタバココナジラミの被害が増加しており、露地においても被害が予想されています。

以下の農薬例を参考に定植時から収穫前における防除を徹底してください。罹病した株は、畑の外へ持ち出し適切に処分しましょう。

【タバココナジラミを防除する農薬例】
使用方法(使用時期)薬剤名(IRACコード)
土壌混和(定植時)ベストガード粒剤(4A)
スタークル粒剤(4A)
散布(収穫前日まで)コルト顆粒水和剤(9B)
マッチ乳剤(15)
モベントフロアブル(23)
※農薬例の内容は令和6年4月15日時点のものです。使用の際は必ずラベルをご確認の上、記載事項に基づいてご使用ください。
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