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注目の新資材「バイオスティミュラント」

 近年、「バイオスティミュラント(BS剤)」と呼ばれる資材が注目を集めています。直訳すると「生物刺激剤」となり、植物が元々持っている力を引き出し、環境ストレスに強くすることで、収量や品質、貯蔵性を高める農業資材といわれています。今回はBS剤の特徴や分類をご紹介します。

BS剤の特徴

 BS剤は植物を刺激し、元々持っている力を引き出すことで、温度・湿度・塩類濃度などの外的環境ストレスによる影響を緩和するとともに、肥料成分の吸収力や利用効率を高める農業資材です。
 国内の代表的な使用例として、水稲の高温障害による乳白粒の予防、大豆の湿害による生育不良対策に活用されています。また、トマトやイチゴの光合成代謝量を向上させ、収量の増加や糖度を高める施設農家も増加しています。
 これからの活躍が期待されるBS剤ですが、栽培上の問題を全て解決する万能薬ではありません。農薬・肥料・土壌改良剤・育種といった既存の技術と上手に組み合わせて、作物の収量増加や品質向上を図っていきましょう。

BS剤の種類

 BS剤は、病害虫や雑草から作物を守る農薬や、植物に栄養を供給し土壌に化学的変化をもたらす肥料、土壌に物理的改善を与える土壌改良材のいずれにも該当しない製品です。
 日本バイオスティミュラント協会が挙げている分類は以下の通りです。
1 腐植質、有機酸資材(腐植酸、フルボ酸)
2 海藻および海藻抽出物、多糖類
3 アミノ酸およびペプチド資材
4 微量ミネラル、ビタミン
5 微生物資材(菌根菌、酵母、枯草菌、根粒菌など)
6 その他(動植物由来機能性成分、微生物活性化資材など)
代表的なBS剤
アヅミン
20kg 4,622(税込)
 土壌の団粒化を促進する腐植酸を含む資材です。一般的には、排水性・保肥性を高める土壌改良剤として使われるほか、苦土が含まれているため肥料的な性質も持っています。BS剤としては、高温や塩類濃度への耐性が高まるほか、根の活性化が期待できます。
すずみどりXL
10本入り 6,669(税込)
 作物の高温耐性を高める揮発性資材です。「ヘキセナール」と呼ばれる香り成分が植物の気孔を開き、水分と熱を放出することで、高温障害の回避に効果を発揮します。また、二酸化炭素を多く取り込めるようになるため、光合成能力の向上にも寄与します。
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