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液体肥料の活用について

 作物が大きく育つためには栄養が必要です。生育が盛んな春先に土に含まれる栄養が十分でないと、生理障害を起こし収穫量にも影響を及ぼします。栄養分を補給しようと通常の肥料を追肥として施用しても、作物に吸収されるまで時間がかかります。今回は、生育中の作物に対して、速やかに効果を発揮する液体肥料の活用方法をご紹介します。

液体肥料の特徴

 液体肥料とは、液体化した肥料を指し、粉末や粒状などの固体を、施用するときに溶かして液体にしたものも含みます。吸収時間が短く、効果がすぐに発揮されるなどの長所がある一方、肥料成分が流れやすく効果が長続きしないため、元肥の補完的に使われます。

元肥が効いているか判断するには

 肥料の三要素といわれる、窒素・リン酸・カリウムの内、作物の成長に最も早く影響を与える成分は窒素です。窒素が不足している際に現れる症状として、生育が鈍るだけでなく、地面に近い葉から色が薄くなり、ひどい時は落葉してしまいます。類似の症状として、枝先から色が薄くなるのは鉄不足のことが多いので注意が必要です。

窒素欠乏によるホウレンソウの黄化症状

液体肥料を使うときの注意点

 液体肥料は、原液や粉末、粒剤を水で薄めて希釈するものと原液のまま使うものなどがあります。肥料分が水に溶けやすいため、雨が降る前に施用してしまうと十分に効果を発揮しません。希釈が必要なタイプの場合、雨上がりなど、土が湿っているときには濃度を少し高くして使うと効果的です。ただし、過剰に濃度を上げると、根の水分が外へ流れ出てしまい、干からびてしまいます。逆に土の乾燥が強いときは、やや薄めに希釈して回数を多く施すのがポイントです。希釈を行った液体肥料は、成分が変化しやすいため、その日のうちに使い切りましょう。

代表的な液体肥料
圃場におすすめ
綜合葉面散布肥料 メリット 青
植物の成長を助ける葉面散布用の液体肥料です。葉や茎を大きく育てるときに必要となる窒素を多く含み、苗の成長や、定植時の活着を強力にサポート。葉物野菜に対しては生育期における生育促進剤として利用できます。
1kg 1,883(税込)
家庭菜園におすすめ
ハイポネックス 原液
園芸用液体肥料のベストセラー。野菜だけでなく、花や樹木などに広く使うことができます。三要素である窒素・リン酸・カリウムのほか、12種類の栄養素をバランス良く配合。この一本で生育促進から果実の肥大まで効果を発揮します。
450ml 685(税込)
800ml 876(税込)
※使用の際は、必ず使用方法をご確認ください
※価格は令和5年3月現在のものです
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