JAあつぎ

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田起こしの重要性とケイ酸資材の活用について

 JAあつぎ管内の2022年産「はるみ」の1等米比率は53.3%でした。米の品質や収量の向上には、根張りが良く、茎葉の強い稲を育成することが重要です。田植え前に土作りを行い、稲の生育する土台を整えましょう。今回は水田の土作りにおける、田起こしとケイ酸資材の有効性についてご紹介します。

田起こしの目的と効果

 田起こしには主として下記のような目的と効果があります。根張りに適した環境を整えることで、肥料の栄養を無駄なく稲の体作りへ反映させる事ができ、品質や収量、耐倒伏性の向上などが見込まれます。他にも、稲の切り株や刻みわらを有機物として水田に取り込むことができます。

土に空気を入れる

 土に含まれる窒素は、植物が吸収しにくい形で存在していますが、土に空気を入れることで、微生物による窒素の分解が促進され、植物が吸収しやすい形に変化します。また、根も呼吸を行うので、成長促進にもつながります。

「団粒構造」を作る

 細かく砕かれた土と植物が腐ってできた「腐植」がくっついて、直径1~10mmの小粒になり、集合体を形成している構造を「団粒構造」と言います。団粒構造の土は、水や空気が隙間を流れるため排水性・通気性が良くなるだけでなく、水や肥料を蓄えるので、保水性・保肥力が良くなります。

※耕運時期が遅くなってしまった場合、稲わらなどが分解時に発生させるガスにより、植えたばかりの苗に悪影響をもたらすため注意してください
耕運のポイント
  1. 丁寧に行い、圃場の均平に努めましょう。高低差や耕運残しが生じると、苗が植えられない、除草剤効果が下がる、生育不良といった要因につながります。
  2. 深耕し根域の拡大を図りましょう。根を深く広く伸ばすことで、収穫まで根の活力が維持され、稲が気象変動の影響を受けにくくなります。トラクターの速度を落とし、ロータリーの回転数を遅くして、15cm以上の深さを確保しましょう。
ケイ酸資材の効果

 ケイ酸は、稲の光合成を促進させ、茎葉を強く育てるなど、倒伏の軽減に効果を発揮します。また、下葉の枯れ上がりの抑制や、病害虫に対する抵抗性の向上が見込まれます。下記の資材を参考に施用を行いましょう。基肥だけでなく、追肥としてもご利用いただけます。

ケイ酸を含む土作り肥料【10aあたり施用量目安】
農力アップ
【3〜5袋】

20kg
1,334円(税込)
けい酸加里
【2〜3袋】

20kg
4,169円(税込)
硫酸マグネシウム
【2〜3袋】

20kg
1,993円(税込)
ケイカル(砂状)
【3〜5袋】

20kg
728円(税込)
※使用の際は、必ず使用方法をご確認ください
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