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米の異物混入防止について

 いよいよ水稲の収穫時期が近づいてきました。米の品質向上にあたって、収穫のタイミングや収穫までの水管理といった栽培上の管理も重要ですが、調整する玄米に異物が混入することを防ぐための、収穫・調整にかかる準備も重要です。今回は収穫前の事前準備を紹介します。

異物混入について

 野外で栽培される水稲には、風で飛ばされたゴミが水田に入るなど、さまざまな異物混入リスクがあります。異物の混入は、1等米の最高限度が0.2%と農産物検査法上も厳しく規格が定められているので、等級向上のためにも積極的に対策を行いましょう。

 の写真は農産物検査で実際に確認された異物混入の様子です。管内で最も多く見受けられるのは、写真と同じく小石の混入ですが、プラスチック片や雑草の種子なども散見されます。

異物混入を防ぐためには

 異物混入を防ぐためには、作業の度に水田や機械を点検し、異物混入リスクを低減することが重要です。収穫前・収穫作業中・乾燥調整ごとの注意点は次のとおりです。

収穫前

  1. 水田内に空きビンなどがないか点検し、ガラスや金属片などの混入防止を図る。また、クサネムなど、雑草種によっては種子が大きく、選別機で除去しづらいものもあるので、収穫前に取り除いておく。
  2. コンバイン・乾燥機・もみすり機など、使用する機械や作業場の保守点検・整備・清掃を徹底する。

収穫作業中

  1. 品種を切り替える際は、特にコンバインの清掃を徹底する。
  2. 生もみの搬入機材(トラックを含む)は、1回ごとに清掃し、残留もみを除去する。
  3. 倒伏などにより穂発芽粒の発生が見られるもの、未熟粒の混入が著しく多いものなどは品質事故の原因となるので別に処理する。

乾燥調整

  1. 乾燥時には、乾燥機に品種名を表示するなどにより、品種の取り違えを防止する。
  2. 乾燥前と品種切り替え時には、特に丁寧に清掃する。
  3. 乾燥機の周辺は、常に清潔に保ち、こぼれ落ちたもみは投入しない。
  4. 一次貯留・仕上げ乾燥後の保管容器(もみ蔵を含む)などには、品種名を表示する。
  5. もみすり・選別機は、品種の切り替えごとに清掃し、残粒を無くす。
  6. 出荷袋に記載された品種名を確認の上、袋詰めする。
JAあつぎに出荷された玄米は検査等級にかかわらず、再度高精度の選別機に掛けた後、店頭に並びます。商品の異物混入には細心の注意を払っておりますので安心してお買い求めください。
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