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ハヤトウリ(ウリ科ハヤトウリ属)

土壌医 藤巻久志
もの知り百科

 熱帯アメリカ原産で、大正時代に鹿児島に渡来し、薩摩隼人にちなんで隼人瓜と名付けられました。高温性作物で寒さに弱く、5度以下になると枯れます。短日性で秋分の日以降にならないと開花結実しないので、寒冷地(年平均気温が9〜12度の地域)での栽培は難しいです。

 西洋梨のような果形で、果重は300gから大きい物は1kgを超えます。浅い条溝が入り、果皮は堅いです。果皮が緑色の緑色種と象牙色の白色種があり、緑色種の方が果実は大きく強健で多収です。青臭さは白色種の方が少ないです。

 キュウリやカボチャなどウリ科野菜の果実の中にはたくさんの種子が入りますが、ハヤトウリは果実の中央に大きな種子が一つだけです。果肉と種子を分離させないで発芽させて栽培する珍しい野菜です。

 温暖地(年平均気温が12〜15度の地域)では、5月に種子球を植え付けます。同時期に植え付けたキュウリやカボチャが枯れる頃、ハヤトウリはつるの伸びが加速します。地ばい栽培だとつるが四方に5m以上伸びるので、広い面積が必要です。10月にならないと収穫できず、まさに大器晩成です。

 食べ方はダイコンと似ていて、生でも加熱しても食べられます。味が淡泊なので、サラダや漬物、煮物、炒め物などさまざまな料理に合います。シャキシャキとした独特の歯触りが楽しめます。大きくなった物は皮をむいて調理しますが、小さい物は丸ごと利用できます。

 別名センナリウリ(千成瓜)というように、非常に多くの果実がなります。1株で温暖地では降霜前までに200〜400個、栽培期間の長い暖地(平均気温が15〜18度の地域)では600個以上収穫できます。10度以下にならない冷暗所で保存すれば、翌春まで利用できます。

 家庭菜園では近所や親戚に配らないと、ハヤトウリが食卓に毎日上ることになります。

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